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Professor T
また雪が降った。また!!これで最後だと思っていたのに朝起きたら外は雪でうっすら白い。コートをクローゼットから引っ張り出して、肩を丸めながら登校した。
Customer Behaviorの授業は朝9時15分から始まる。担当教授は60代前半のアメリカ人男性だ。学期初めは講義がつまらなくて最前列に座りながら何度も頭を揺らして話を聞いていた。彼はいかにも冷笑的で人間関係の儚さをさらっと授業中に話したりする。 教授T:「You will not like everyone, likewise everyone will not like you・・・」 そしてある授業中ディズニーワールドは子供だましの詐欺だと中傷した。 教授T:「(Disney is) What a rip off!It never can be a sacred place as the book says.」 つまり毒舌で率直な性格なのだ。クラスメートの大半はうんざりしているが、先月から彼の威圧的な物言いに耳を傾けるようになった。よくよく考えれば社会に出る上で役立つような情報も教えてくれている。 ある日、彼は大学における社会的地位の見分け方を語りだした。例えば、オフィスと椅子を観察する。秘書は自分専用のオフィスがなく椅子は背もたれが低く簡素なつくりだ。逆に学部長の立場になると広々としたオフィス(もちろんドアはロックできる)に黒皮製の肘掛椅子が置いてある。そして生徒が使う机・椅子は木製の小さなものだ。ひどいものだとカッターで削られて落書きがいたるところにある。せめて引き出しがあれば整理しやすいのに・・・・と不満に思う。 また別の日、大学の学位だけでは就職する意味がないといった。卒業証書が専攻の知識・専門性を反映するわけではない。企業に勤めれば薄っぺらの知識はすぐに露出され上司や同僚からの信頼を失いかねない。つまり学生の間に本物の実力をつけておかないと希望通りの就職は無理だということ。あと、大学側はオンラインで学位を取った卒業生を教授として雇わないとも話した。 他にも給料の差異、社内恋愛、異文化習慣、一流企業の運営事情について普通の教授なら言わないような意見を述べていた。軍隊にいた彼は那覇の軍事基地に駐在していたことがあるので日本文化について親しみがあるようだ。日本のビジネスにおける名刺の渡し方(両手で握りお辞儀しながら渡す)を説明したりもした。 私から見れば彼はアメリカ版反面教師という感じ。 この前出かけたときその教授が買い物をしていた。隣には彼より10歳は若いきれいな金髪の女性が付き添っている。奥さんだろうな。そういえば妻や娘の話もよくしているのを思い出した。Family manであることは一応認めよう。
by monkeym2
| 2006-04-06 12:03
| Emotion
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